「棚田再生プロジェクト」を福島市小鳥の森と共同開催

2025年3月22日(土)に「棚田再生プロジェクト」を福島市小鳥の森と共同開催しました。
福島市小鳥の森の棚田は、国指定 準絶滅危惧種のモートンイトトンボが観察できる貴重な水辺環境でしたが、2019年台風19号の影響により、棚田に土砂が堆積し、水生生物の生育・生息環境が失われてしまいました。
これを受けて、福島キヤノン/福島市小鳥の森が2020年に共同で「棚田再生プロジェクト」を立ち上げ、今回で第8回となる活動を実施しました。
福島キヤノンの社員とその家族16名が参加し、水生生物の観察会と棚田の整備作業を行いました。

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水生生物の採取

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水生生物の観察

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棚田の整備作業

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作業前の棚田

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作業後の棚田

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作業後、水を張った後の棚田


今回の作業3日後には、新たなカエルの卵塊を30個程度確認することができ、着実に水辺環境が整ってきたことを実感することができました。環境学習や自然観察会で利用できる貴重な水辺環境の再生をめざし『豊かな自然を次世代に残す』生物多様性の保全活動として、今後も活動を継続していきます。

福島市小鳥の森のコメント

・2019年の台風の影響により甚大な被害を受け、生物の生息環境が失われてしまっていた旧棚田で、年に1~2回の土砂上げを行ったことで生物の生息環境が整い、福島県のレッドリスト準絶滅危惧種に指定されているニホンアカガエルをはじめとする多くの生物が水辺で見られるようになりました。


・一度は失われた環境に多くの生物が戻り、種の生物多様性と生態系の多様性が向上し、水辺を利用する生き物にとって良好な生息環境になりました。


・水辺の生物の生息環境を維持するためには、定期的な泥上げやあぜ道の補修などのメンテナンスが必要です。また、生物多様性を維持するために、定期的にモニタリング調査を行い、環境の変化を早期に把握し、良好な生息環境を整えていくとともに、今後は市民参加の環境保全イベントを通じて、整備活動を継続していきたいと考えています。